旧BIG UAMOUから新生BIG UAMOUへ――
その狭間に登場したPLANET MASKED BIG UAMOUBIG UAMOUには、大きく分けて旧型と現在の新生BIG UAMOUが存在する。旧BIG UAMOUはUNBOX INDUSTRIESによって製造され、2015年に登場した約30cmの大型UAMOUだった。
転機となったのは2020年
2020年9月6日、UAMOUは「BIGウアモウ ナチュラルホワイト」を発売した。そしてその1週間後となる9月13日、公式サイトに「BIG UAMOUについての大事なお知らせ」が掲載された。
UAMOU公式「BIG UAMOUについての大事なお知らせ」
そこで、2015年からUNBOX INDUSTRIESとともに展開してきたBIG UAMOUについて、ナチュラルホワイトを最後の成型色とし、今後の新色開発を終了することが発表された。
ただし、この時点ですべてのBIG UAMOUが販売終了になったわけではない。すでに存在するカラーについては在庫限りで販売が継続された。
つまり2020年9月は、UNBOX版BIG UAMOUの新たな展開が終了した時期と捉えるのが正確だろう。
約2年後、旧BIG UAMOUを使った謎の一点物が登場
それから約1年10か月後の2022年7月。
西武渋谷店で開催された「いっぴん展」に、一体の大型作品が登場した。
その名は、
PLANET MASKED BIG UAMOU
価格は46,001円(税込)、全高約300mm。現在も当時のsofvi.tokyoの記事で、その名称と販売価格を確認できる。
sofvi.tokyo「PLANET MASKED BIG UAMOU」掲載記事
Papamouによる金属製マスクに、惑星の軌道を思わせる巨大なリングを組み合わせた一点物である。
そして、この個体には一つ重要な特徴がある。
素体が旧UNBOX製BIG UAMOUなのである。
足裏にはUNBOXの刻印が確認できる。
つまりPLANET MASKED BIG UAMOUの最初の個体は、UNBOX版BIG UAMOUの新色開発終了が告知されてから約2年後に、旧型のBIG UAMOUを使用して制作されたことになる。
なぜこの時期に旧BIGの素体が残っていたのか、その経緯は分からない。
ここは推測で埋めるべきではないだろう。
しかし、そのわずか数か月後に状況が変わる
2022年10月、阪神梅田本店で開催されたUAMOU POP-UP SHOPにもPLANET MASKED BIG UAMOUが登場した。
確認できるのはWHITEとBLACKの2体。
さらに同月末、アメリカ・ロサンゼルスのQ Popで開催されたUAMOU初のアメリカ個展でも、WHITEとBLACKのPLANET MASKED BIG UAMOUが確認できる。
したがって、現在確認できているPLANET MASKED BIG UAMOUは少なくとも、
いっぴん展:1体
阪神梅田:2体(WHITE / BLACK)
Q Pop:2体(WHITE / BLACK)
の計5体となる。
ただし、これは「5体限定」という意味ではない。あくまで現在確認できている個体が5体ということであり、ほかにも制作された可能性は残されている。
そして新生BIG UAMOUが復活する
2022年11月6日、UAMOU公式から「新生!ビッグウアモウ!!」が発表された。
公式はここで旧BIGについて、
「およそ2年前、皆様から惜しまれつつ旅に出た」
と表現している。
そして新しいBIG UAMOUについて、先代のUNBOX社製から金型を新しくし、国産ソフビとして復活したことを発表した。
新生BIG UAMOUは約29cm。旧UNBOX版とは大きさだけでなくフォルムにも違いがある。
ここでPLANET MASKED BIG UAMOUを見ると、非常に興味深いことに気付く。
2022年7月の最初のPLANETは旧UNBOX版。
ところが、その後の阪神梅田やアメリカで登場したPLANETは、外観上、新生BIG UAMOUの特徴を持っているように見える。
さらに、阪神梅田で販売されたWHITE個体と同一個体である可能性が高い中古品の写真が後年確認されており、その足裏には「UAMOU」の刻印が存在する。
この中古個体が阪神梅田WHITEと同一であることが確定すれば、非常に面白い事実が浮かび上がる。
新生BIG UAMOUの一般発売より前に、新金型のBIG UAMOUがPLANET MASKED BIG UAMOUの素体として使用されていた可能性があるのだ。
ただし、現時点では画像比較による推定を含むため、これは確定情報として扱わない。
PLANETはBIG UAMOUの世代交代をまたいだ作品だった?
時系列を整理するとこうなる。
2015年
UNBOX INDUSTRIES製BIG UAMOU登場
↓
2020年9月
ナチュラルホワイトを最後に新成型色の開発終了
↓
2022年7月
PLANET MASKED BIG UAMOU初登場
→ 旧UNBOX製BIG UAMOUを使用
↓
2022年10月
阪神梅田・Q Popで複数のPLANETが登場
→ 新生BIG UAMOU素体の可能性
↓
2022年11月
新金型・日本製の「新生BIG UAMOU」一般発売
こうして見ると、PLANET MASKED BIG UAMOUは単なるBIG UAMOUの一点物作品というだけではない。
旧UNBOX版BIG UAMOUの終了と、日本製の新生BIG UAMOU誕生という世代交代のちょうど狭間に存在した作品なのである。
偶然なのか、それとも新生BIG UAMOUへの移行と何らかの関係があったのか。現在確認できる資料だけでは、そこまでは分からない。
だからこそ、この作品は興味深い。

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